いつも笑っていたあの子

どんな場面でも笑顔。おそらく誰に聞いても、あの子の印象は同じだと思う。

オランダ留学中、最初の半年を過ごしたコミュニケーション学科で出会った。どの授業で初めて話したのかは、もう覚えていない。

その子は中国で生まれ、養子としてオランダに渡り、アムステルダムの老夫婦に育てられたらしい。あっさりと話していたけれど、その壮絶な生い立ちにとても驚かされた。

日本で生まれ、日本で育った僕には、その子がそれまでどんなことを経験し、どんなことを考えて生きてきたのか、とても想像しきれない。

ただ、僕が覚えているその子は、いつも笑顔だった。

将来の夢について語っている時も、日ごろの悩みを話している時も、僕が友だちと喧嘩をして、間に入ってくれた時もそうだった。笑顔のまま、でも言いたいことはストレートに伝える。それが彼女だった。

留学が終わってから7年後、東京で再会した。

彼女は彼氏と一緒に日本を訪れていた。二人と話しているうちに、なぜ二人が一緒になったのか、なんとなく分かる気がした。

7年経っても、彼女はやっぱりよく笑っていた。

そんな彼女を隣で見ている彼も、楽しそうに笑っていた。二人が一緒になった理由が分かった気がした。

その二人を見ていたら、僕までうれしくなった。

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